ウロコインコの換羽(かんう)とは?羽が抜ける時期とお手入れ方法

「羽がごっそり抜けていてビックリ…うちの子、病気なの?」
「最近よく羽づくろいしてるけど、これって大丈夫?」
結論:それは“換羽(かんう)”かもしれません。
ウロコインコの羽が抜けるのは、生え変わりのサイクルである換羽の可能性が高く、多くの場合は心配いりません。
ただし、羽の抜け方や元気・食欲の様子によっては体調不良のサインであることも。
この記事では、ウロコインコの換羽について初心者にもわかりやすく解説しながら、
- 換羽の時期や特徴
- 病気との見分け方
- 換羽中のお手入れと過ごし方のコツ
をお届けします。正しく理解して、羽が生え変わる大切な時期をやさしくサポートしてあげましょう。
- ウロコインコの「換羽」とは何か?その自然なサイクルについて
- 羽が抜ける時期・兆候・よくある行動の変化
- 換羽中に気をつけるべきこと・サポートのコツ
- 病気との見分け方と、受診のタイミング
- 換羽期のお手入れ方法や栄養面のサポート方法
換羽(かんう)ってなに?

ウロコインコを飼っていると、ある日突然ケージの底にたくさんの羽が落ちていて驚くことがありますよね。
でも、それは病気ではなく「換羽(かんう)」と呼ばれる羽の生え変わりの時期かもしれません。
換羽とは?
「換羽」とは、古くなった羽が抜け落ちて、新しい羽に生え変わる自然なサイクルのこと。
人間でいう「髪の毛の生え変わり」のようなものです。
ウロコインコの場合、年に1~2回程度、主に春や秋に起きやすいとされていますが、個体差もあります。
換羽のサイクルと期間
項目 | 内容 |
---|---|
起こる時期 | 春・秋が中心(照明や室温の影響でずれることも) |
期間 | 数週間~1か月程度 |
体の変化 | 羽がたくさん抜ける・新しい羽(筆毛)が出てくる |
行動の変化 | 眠そう・おとなしい・イライラするなどの様子も |

最近うちの子、やたら羽が抜けるし、なんだかボサボサ…もしかして病気!?

心配ご無用!それは「換羽」のサイン。ちゃんと新しい羽が育っている証拠だよ。
ただし、羽が抜ける量が多すぎる、元気が極端にないときは病気の可能性も…。
換羽中によく見られること
- 羽がたくさん抜ける
- 新しい筆毛(細くて白っぽい羽)が出てくる
- かゆそうに羽づくろいをする
- 眠そう・静かにしていることが多くなる
- 少しイライラして噛むことも
ポイント
- 換羽はウロコインコの成長サイクルの一部
- 羽が抜けるのは自然なことなので慌てなくてOK
- ただし、元気がない・長く続く場合は注意が必要
🟩病気と換羽の違いって?|見極めのポイント

ウロコインコの羽が抜け始めると、「病気かも…」と不安になりますよね。
確かに換羽と体調不良は見た目が似ていることも多く、見極めが大切です。
まず確認したい2つの視点
病気か換羽かを判断するには、以下の2点に注目しましょう。
- 羽の抜け方に異常がないか
- 体調や行動に大きな変化がないか
換羽と病気の違い比較表
観察ポイント | 換羽 | 病気の可能性があるケース |
---|---|---|
羽の抜け方 | 全体的にまんべんなく抜ける | 特定の場所だけ極端に抜ける、ハゲる |
新しい羽 | 筆毛(白くてツンツンした羽)が生えてくる | 新しい羽が出てこない、皮膚が赤い/腫れている |
食欲・元気 | 多少おとなしくなる程度 | 食欲がなく、元気もない |
便の状態 | 普段通り | 水っぽい、色が変など異常が見られる |
体の動き | だるそうにするが、反応は良い | 歩かない、うずくまる、目を閉じがちなど |

羽が抜けるのはぼくたちの自然な生理現象なんだけど、
「全然動かない」とか「ごはん食べない」とかはちょっとヘンかも…!
🏥 病院受診を考えたほうがいいサイン
以下のような症状がある場合は、すぐに鳥を診られる動物病院へ相談しましょう。
- ごはんを食べない、水も飲まない
- ずっと膨らんでいる、動かない
- 羽が抜けた部分がハゲていて赤い
- 羽づくろいをせず、ぼさぼさのまま
- 嘔吐や下痢、異常な便が出る
- 足がふらついている、止まり木から落ちる
ポイント
- 羽が抜ける=すぐに病気とは限らない
- 換羽は新しい羽が生えてくる/元気・食欲があれば安心
- 「元気がない」「ハゲて赤い」「食べない」は病気のサインかも
換羽中の過ごし方とお手入れ方法|やさしく見守ろう

ウロコインコの換羽は、人間でいえば衣替えのようなもの。
とはいえ、体力を消耗しやすく、いつもより疲れやすい時期です。
だからこそ「無理に手を加えすぎず、できる範囲でサポートする」のが基本。
ちょっとした配慮が、ウロコインコのストレスを減らし、回復を助けてくれます。
換羽中の基本ケア|無理せず、優しく
ケア項目 | ポイント |
---|---|
換羽中の触れ合い | 無理に触らず、筆毛には触れないようにする。筆毛は敏感で痛みを感じることも。 |
放鳥・遊び | 無理に出さず、自分から出たがるときだけでOK。遊びの時間は短めに調整して。 |
栄養と水分 | 体力回復のためにも、栄養価の高いペレットや小松菜などの副食を意識。水もこまめにチェック。 |
温度管理 | 羽が抜けると寒さに敏感になることも。室温は24〜26℃程度を目安に保つと安心。 |
ケージ内環境 | 止まり木や床に羽が多くなるため、衛生面もこまめに掃除して清潔をキープ。 |

筆毛は、ようやく出てきた新しい羽。むやみに触ったら痛いんだ。そっと見守ってね
🛁 換羽中のお風呂はどうする?
羽が生え変わる時期はかゆみを感じる子も多く、水浴びを好む子もいます。
ただし個体差があるため、以下を参考に様子を見て判断しましょう。
- 水浴びが好きな子:浅くぬるめの水で、週に2〜3回ほど。寒くない時間帯に。
- 苦手な子:無理にさせなくてOK。代わりに、濡らしたタオルで霧吹き的に近づける程度でも十分。
- 水浴び後の乾燥:部屋を冷やしすぎないよう注意し、風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。
ポイント
- 換羽中は「無理に構わず」「そっと見守る」が基本姿勢
- 食事・温度・清潔環境を整えて、自然に回復できるようサポート
- 筆毛はデリケート!触れずに優しく接してあげましょう
換羽期は体力・栄養・ストレス管理が特に重要です。食事だけで足りない場合はサプリメントも利用し、毎日の体重と元気度を観察して、異常が無いか見守りましょう。
注意すべきNG行動
換羽中のウロコインコは、体力を消耗していて繊細な状態です。
飼い主の「良かれと思って」の行動が、逆にストレスになってしまうことも…。
ここでは、やりがちなNG行動とその理由を整理しておきましょう。
NGパターン | 理由 |
---|---|
筆毛を触る・ほぐそうとする | 筆毛は血管が通っていてとても敏感。触ると痛みを感じることがあり、信頼関係を損なうことも。 |
無理に水浴びをさせる | 体調が優れないときに水浴びを強要すると、冷えやストレスで体調悪化につながる恐れがあります。 |
放鳥時間をいつも通りにする | 体力が落ちている時期に無理に動かすと、疲労やケガのリスクが増加します。 |
羽の抜け方に一喜一憂する | 換羽は自然なサイクル。抜け毛の量だけで「病気かも」と心配しすぎず、他の体調と合わせて観察を。 |
餌の量を減らす | 「あまり動かないから…」と食事を制限すると逆効果。換羽にはエネルギーが必要なので、栄養補給を意識。 |

筆毛ってほぐしてあげたくなっちゃうんだけど、あんまり触ら無い方が良いのかな?

ちょっと羽がチクチクしてるけど、毛づくろいしながら自分でほぐすから心配いらないよ!
🟢どうすれば良い?
NGになりやすい行動は、「やらない」だけで防げるものばかり。
私たち飼い主ができるのは“優しく見守る”だけ、自然と回復をサポートできますよ。
関連記事
換羽のタイミングや体調変化は、他の要因とも関係していることがあります。
以下の記事もあわせて読むことで、ウロコインコの健康管理の理解が深まりますよ。
- うちの子は元気?お迎え直後のチェックポイントと異変のサイン
- ウロコインコの食事ガイド|主食・副食・おやつのバランスとは?
- ウロコインコの水と栄養管理|健康を支える飲み水とサプリの選び方
- ウロコインコの発情期に特徴と対策方法|性格や行動の変化に注意
- ウロコインコの健康サインと異変チェックポイント|小さな変化に早く気づくために
✅まとめ
- ✅ 換羽(かんう)は年に1~2回起こる自然な羽の生え変わり
- ✅ 体調が悪そうなときは「病気」との違いに注意
- ✅ 換羽中は優しく見守りつつ、栄養・湿度・環境管理を整えて
ウロコインコの換羽は、成長や健康の証でもあります。
でも、「羽が抜ける=病気かも…」と不安になるのも当然のこと。
そんな時は、落ち着いて今のようすを観察してあげることが何より大切です。
羽のツヤや元気な表情が戻ってくる日を楽しみに、そっと寄り添ってあげましょう。

換羽期は、人間でいうと衣替えのようなものです。
栄養と環境さえ整っていれば、ツヤツヤの羽に戻るよ!
\こんな時は要注意!/
「食欲がない」「うんちの様子が変」「ぐったりしている」などの異変がある場合は、迷わず鳥に詳しい動物病院へ相談しましょう。